稲倉石川上流の滝 (古平町)
この滝を目にした時はちょっとがっかりしました。でも情報不足の中滝を目にできたこともあって、滝までの行程は楽しく気持ちよかったことを思い出します。
稲倉石川本流の滝 概要
読み | いなくらいしがわじょうりゅうのたき |
場所 | 古平町沢江町 |
川名 | 稲倉石川 |
落差 | 3m |
幅 | 2m |
形状 | 渓流瀑 |
地形図 | 両古美山 |
難易度 | ★★★☆☆ |
道道569の滝までのアプローチ
ルート (R=国道 r=道道) | 駐車場 | 徒歩 | 特記 |
r569 | なし |
国道229号線を小樽から積丹町方面へ進みます。
古平町市街浜町十字街で左折し道道998号古平神恵内線へ入ります。道道998号線を6kmほど走ると道道569号蕨台古平線との分岐になるので道道569号線を進みます。
この分岐からおよそ5kmの場所に「滝の沢橋」という小さな橋。この橋の下には、「稲倉石の滝」と呼ばれる滝がかかっています。
この橋からさらに500mほど走ると右手に砂利の山が見え、道は左カーブしてすぐ砂利道になる。道道569号蕨台古平線はこの舗装された部分が終点なのだろうか?
ここまで稲倉石川本流の滝と共通
稲倉石川上流の滝 2008年の記録から抜粋
稲倉石川の上流へ向かうと途中から護岸のため2mほどのコンクリート壁で固められます。なので沢へ下りづらくなるのですがこの日は緑が終わった季節ということもあり割とあっさり下りることができました。
3つめの橋は林道にしか見えませんが
ダートに入って1.5kmほど走ると3つ目の橋。が、あると思ったら、ちょっと見では林道が続いているようにしか見えない。川は林道下を流れているので、ここでは一応「橋」と表現する。
その橋の手前には、この先立入禁止の看板。発破作業中とのことで、ちょっと不安になる。林道上は進めないが、ここから川におりるので問題はないだろう。
橋の手前は、林道が広くなっているので、駐車しても、他の車には迷惑はかからないと思われる。
遡行を初めてすぐ堰堤
川へは、橋の手前右岸側から簡単に下りることができる。写真5、コンクリートブロックの向こう側になる。この辺の水量は、この日は少なく、水にひたることなく歩くことができた。歩き始めてすぐ、堰堤が見える。これは右岸側を巻く。
二股分岐は左股へ
地形図にある堰堤をめざします。
堰堤を高巻くと、入渓地点と同じような雰囲気が続くが、すぐ二股分岐。ここは左股に入る。
左股にはいると、またすぐ堰堤。2万5千分の1地形図では、堰堤の印が一つあるが、実際は続けざまに3つある。
一つ目の堰堤はそれほど大きなものではなく、右岸側から堰堤の横を通る感じ。ちなみに道はついていない。夏場であれば、かなり深い薮になるものと思われるが、秋も深くなったこの日は、それほど苦労もなく通過できた。
一つ目の堰堤を通過する少し手前で、2つ目、3つ目の堰堤を目にすることができる。2つ目は1つ目と同じくらいだが、3つ目は遠目で見てもかなりでかいのがわかる。あれを越えることができるのか・・・?ちょっと不安をかんじつつ、足を進める。
3つの堰堤をさっくり越えてすすむ
幸いなことに、不安は的中しなかった。堰堤がでかい分、傾斜がきつくなるものの、1つ目、2つ目と同じような感じで堰堤横を通過できた。
これを越えると、広い水たまり。深さはそれほどでもないが、底が泥で足が埋まる。足を取られないよう、注意深く進む。
水たまりを越えてからは、川の中を進んでいく。途中、何に使っていたのであろう、鉄パイプがころがっているのが目に入る。
3つ目の堰堤を越えてから、数百m進んだろうか。水の落ちる音が聞こえてきた。そしてすぐ、その様が目に入る。あれが目的の滝か・・・と、思いきや、またしても堰堤だった。左股に入って4つ目。これは、堰堤横のさびた鉄ハシゴを使って通過。こんな山の中で、ハシゴを登るとは思ってもみなかったので、新鮮、というか奇妙、というか、不思議な感覚。
滝状の流れを目にする
4つ目の堰堤を越えると、それほど大きくはないが、川に岩がめだってくる。水深はこれまで同様、それほど深くないが、歩きづらい。ゆっくり進むこと10分弱、遠目に滝状の流れを見つける。
小ぶりな姿に落胆するも満足な滝見
気が抜けてしまうほど、小さな滝。道なき中を、それなりに苦労して歩いた結果がこれかよ・・・ 😔 、しかも、滝に倒木がかさなり、見応えのなさに輪をかける。
と、最初は思ったものの、周りの雰囲気が手つかずの自然そのもののわりに、なんとなく落ち着く感じだったし、ここに来るまでの行程は、それなりに楽しかった。見つけられるかどうかも疑問だったので、とりあえず目にすることができてよかった。
この滝を見に来ることは、もうないと思い、角度を変えて撮影した(といっても、どれもあまり変わりばえがしないのだが・・・)。
過去記事はすべて2008年10月19日(日)の記録
最後に
最初に見た時は正直がっかりしました。ただ今思い出してみても落胆というよりは楽しかった印象の方が強く残っています。天気がよかったことと、緑が落ちた季節だったこと、この2つがよい思い出の理由だと思います。
朽ちたパイプや堰堤など人工物が多いのは鉱山の名残だと思われます。稲倉石鉱山は金銀の採掘から始まり、マンガンの生産量日本一を誇ったこともある北海道の重要鉱山の一つでしたから(「稲倉石鉱山 ~ 日本一のマンガン鉱山 ~」参照)。
また今回の行程は稲倉石山頂上へのルートの一部だったということを最後の最後に追記しておきます。
訪問日2008年10月19日(日)
さいごまでご覧いただきありがとうございました・・・m(__)m