フタップの滝 (新冠町)
遊歩道からは俯瞰で二筋の流れを、下からは沢の流れを含めた景観を。上から見ても下から見てもそれぞれ趣のある姿を見せてくれ印象深い滝見でした。情報が少なかった割にアプローチは思ったほど難しくはなかったです。
道路地図でみつけたこの滝ですがネットで調べてもほとんど情報がありませんでした(2006年当時)。岩清水渓谷近辺の地形図の中に「スタップ沢」という地名を見つけたのでとりあえずこの沢を目指すことにしました。
地形図に滝マークは打たれていません。
フタップの滝 概要
読み | ふたっぷのたき |
場所 | 新冠町岩清水 |
川名 | 新冠川支流スタップ沢 |
落差 | 25m |
幅 | 5m |
形状 | 直瀑 |
地形図 | 岩清水 |
難易度 | ★★☆☆☆ |
フタップの滝までのアプローチ
ルート (R=国道 r=道道) | 駐車場 | 徒歩 | 特記 |
R235→r209→r71→町道岩清水ダム線 | なし | 15分 |
滝の看板のある展開スペースに数台なら駐車可能
国道235号線を苫小牧方面から浦河方面へ進みます。
新冠市街中心の少し手前で道道209号滑若新冠停車場線へ左折。国道から15km弱走ると「滑若橋(なめわっかばし)」という新冠川にかかる橋があるのでこれを渡ります。(橋の手前に細い林道がありここに道道209号線の標識がたっているのがまぎらわしかったです)
滑若橋から2,5kmほどで道道71号平取静内線に入ります。これを1kmほど進むと道道分岐。道道71号は左折になりますが左折せずまっすぐ進む形になります。ここから町道岩清水線になります。
道道分岐から2kmほどで二股。岩清水、新冠ダムへは右へ進みます。最初は舗装されていますが400mほどでダートになります。道幅はそこそこあり走りにくいことはありません。
ダートをおよそ7km走ると右手に「フタップの滝」看板があります。ちょうど車の転回スペース(?)なのか幅が広くなっています。数台なら駐められそうです。
フタップの滝を見るためにはここからやや急な坂道を下りていきます。
2006年に書いたフタップの滝の記録から抜粋
あっけなく着いてしまった
え、看板・・・ 😮 。何のことはない、簡単に来られるじゃないか。あまりにあっけない展開に、気が抜けてしまった。
滝の名前は「フタップ」だ。沢は「スタップ」だし、この辺の関係がよくわからないが、とにかくずっと気になっていたこの滝の名前は「フタップの滝」が正解ということでモヤッとがスッキリに転じる。
駐車スペースと遊歩道入り口の様子
下りはじめには丸太で作られた階段があり、遊歩道といった感じもするが、すぐにただの踏分道に変わる。踏分は割とはっきりしているので迷うことはないと思われる。(夏場、草木の生い茂る時期については何ともいえないが・・・)
フタップの滝を俯瞰で見る
下り始めて、5分もしないうちに滝が見えてくる。見え始めは木の葉に遮られてよく見えないが、さらに進むとほぼ全貌が見えてくる。
思っていたよりも高さがあり、立派な滝だ。水量もそこそこあるように見える。二筋に分かれてほぼまっすぐ落ちた後、角度を変えて渓流瀑となっているのが上からがよく見える。
踏分はさらに下に続いているので行ってみる。一部道が崩れている所があり、通過の際はかなり気を遣った。
フタップの滝を見るためタラップを下りる
上の写真で見るとおり、ここからでも十分堪能できるのだが、踏分は、さらに下へ伸びているので進んでみる。が、すぐに急斜面の壁となり、踏分道はここまで。
この急斜面を下りるために、鉄製のはしごがつけられている。はしごというよりは、タラップといった方がよいかもしれない。高さは5mもないくらいだが、タラップのすぐ下に、川の流れが見えるので、もっと高く感じる。片側しかない手すりにつかまり、一歩一歩ゆっくり下りていく。
フタップの滝を下から堪能
タラップを下りると、20mほど離れたところに、直瀑部分を見ることになる。斜め横からみるので、一筋の流れに見える。岩場を流れた後、足元の急流となって流れ落ち、さらに滝の流れとして落ちて、新冠川に注いでいるものと思われる。
下の滝見スペースはかなり狭く、閉塞感を感じてしまったのだが、雰囲気そのものはとても心地よかった。タラップにはまいってしまったが・・・ 🙂 。
過去記事はすべて2006年5月21日(日)の記録
フタップの滝 動画
coming soon
最後に
「スタップの滝」と「岩清水渓谷」二つのキーワードだけがよりどころ。行く前は不安でしたが目にすることができて大満足の滝見となりました。こんなに立派な滝なのに地形図に滝マークがないのが不思議なくらいです。
ちなみに2006年の記録では下のように締めくくっていました。
最初に高さを25mと記したが、足元に流れる滝状の流れ(5mくらい?)、そして新冠川へ注ぐ部分(高さを知るすべはない)を含めると、相当な高さになる。下からも上からも楽しめる見応えのある滝である。
訪問日2006年05月21日(日)
最後の最後にちょっとした余談
滝見とは直接関係ないのですが・・・。
もう一つ意外というか、予想もしていなかったものが・・・。下流の方を撮影して、ふと見上げると、なにやら鉄製と思われる大きな固まりが目に入った。最初、逆光でわかりづらかったのだが、よく見ると自動車のようだった。
どこからどうやって落ちてきたのかはわからないが、回収するのは不可能と思える場所なので、ずっとこのまま崖の途中で引っかかったままになるのであろう。
乗っていた人はどうなったんだろう、など、考えているうちに、気が滅入ってきたので、見なかったことにしよう・・・ [worried] 。
今もあるんだろうか・・・??
さいごまでご覧いただきありがとうございました・・・m(__)m