ソウベツ川(洞爺湖町)を遡行して見た滝をまとめてご紹介
2017/01/30
ソウベツはアイヌ語で「ソー・ペツ=滝の川」の意味。その名の通りソウベツ川とその支流ではいくつもの滝が点在しているそうです。
このページはソウベツ川のF1魚留の滝から行けるところまでいってできるだけ多くの滝を見ようと遡行した2006年10月の記録です。
早月林道駐車スペースまでのアプローチ
ルート (R=国道 r=道道) | 駐車場 | 徒歩 | 特記 |
R230→r66→r132→早月林道(ルスツ廻り)R453→r132→早月林道(壮瞥廻り) | あり | 20分 |
徒歩20分は魚留めの滝までの時間
2005年9月24日に魚留の滝を見に来た時は壮瞥回りでしたがこの日は留寿都回りだったので国道230号線から道道66号線経由で道道132号洞爺公園洞爺線に入ります。
洞爺湖沿岸を時計回りに2km弱、洞爺水辺の里財田(たからだ)キャンプ場で早月林道に左折します。早月の滝へ向かう林道です。
早月林道は2.7kmまでは舗装されていますがそれ以降はダートになります。ダートといってもよく整備されていて、走りにくいことはありません。そのダートを2km強、早口林道入り口から5kmで駐車スペースです。ちなみに早月の滝まではさらに1kmほど進みます。
ここまでの写真は2005年9月24日に撮影したもの
駐車スペースは広く車数台なら余裕で駐められます。昨年見た魚留の滝看板もありました。ただし魚留の滝はこの沢=早月川にはなく小高い丘を越えてソウベツ川まで歩きます。
ここからの写真は2006年10月4日に撮影したもの
ここからは2006年10月に書いた記事からの引用になります。
![2006年に作成した地図](https://taki.hokkaido.jp/wp-content/uploads/2017/01/20061004soubetu-touya-map-300x221.jpg)
2006年に作成した地図(カシミールベース)
早月林道駐車スペースから魚留の滝(ソウベツ川F1)まで
何度見ても妙な電信柱の橋を渡ると、対岸に「入口」と書かれた看板がある。これは昨年来たときにはなかったはずだ。また、前回よりも草刈りが丁寧にされている印象を受けた。
やや急な上りを5分程歩くと、尾根筋に出てここから下り。やや急な所には太いロープも張ってあるが、使わずに下りていく。
河原へ下りる途中の分岐。前回はほとんど薮だった上流へ進む道も、しっかり草刈りされている。今回は下から見るのが目的だったので、川の方へ下りていく。ここも草刈りされてなんなく下りていく。
遊歩道の様子は全体を通して、前回よりも整備されていた。
魚留の滝 (ソウベツ川F1)
川名 | ソウベツ川 |
落差 | 10m |
幅 | 5m |
形状 | 渓流瀑 |
地形図 | 仲洞爺 |
難易度 | ★★★☆☆ |
川に出ると、100mほど上流に「魚留の滝」を目にすることができた。
前回上から見たときは、とても大きな滝だと感じたのだが、下から間近で見るとそれほど大きな滝ではない(前回の記録では最初、高さ30mほどと書いたが、全然見当違い。10m程であろう)。
正面からみると洗濯板のように真っ平らに見えますが、角度を変えると決してそうではないことがわかります。
2005年の「魚留の滝」訪問記録もよかったらどうぞ。
ソウベツ川上流をめざし魚留の滝を高巻く
高巻くといっても遊歩道が付いているので難しくはありませんでした。
魚留の滝を見たあと、来た道を途中まで戻り、昨年は薮だった上側の遊歩道を上流方向に進む。
昨年は、遊歩道と呼べるものではなかったが、今年は草はしっかり苅られて歩きやすい。ただ、昨年も見た崩落跡のあたりが、すべりやすそうで注意を要する。前回はなかったと思うが、ロープが張られていていたので、これを利用してゆっくり進む。
崩落跡を越えると、また歩きやすい遊歩道になる。魚留の滝を巻くように道がついていて、50m程歩いて、なんなく滝の落ち口に出ることができた。まさかこんなに簡単に、魚留の滝を越えることができるなんて、思っても見なかったのでちょっと拍子抜け・・・ 😕 。
ソウベツ川遡行開始
ここからは道は全くない。河原もなく川の中を歩くしかない。サワーサンダルに履き替え、進むことにする。
深さはさほどないが、川底が見づらく、かつ、大きめの石がごろごろしているので、足を降ろす場所を選びながら進む。けっこう時間がかかる。
ソウベツ川 F2
川名 | ソウベツ川 |
落差 | 3m |
幅 | 3m |
形状 | 渓流瀑 |
地形図 | 仲洞爺 |
難易度 | ★★★★☆ |
一言 | 小さいが水量はそこそこ、滝壺も広い |
300mほど進んだところであろうか、ちいさな滝が見えてきた。これがソウベツ川のF2となるであろう。ちいさな滝だが水量はそれなりに多く、深い滝壺が印象的だ。
これは右岸側を簡単に巻くことができるが、足元がややすべりやすい感じ。へたをすると滝壺に落ちるのは間違いない。
ソウベツ川 別沢のF1
川名 | ソウベツ川支流 |
落差 | 5m |
幅 | 3m |
形状 | 渓流瀑 |
地形図 | 仲洞爺 |
難易度 | ★★★★☆ |
一言 | ちいさな滝だが末広がりの形がきれい |
F2を越えても、川の状態はこれまでと同じで歩きづらい。
10分弱歩いただろうか?(この時点で時計を見る余裕が全くなかった)、遠目にF3が見えてくるあたりで、右岸側に別の沢を見つける。この沢の上流にも大きな滝があるらしい。先にこの別沢を進んでみることにする。
とは言ったものの、写真1のように、今まで以上に難儀な場所だ。傾斜もけっこうきつい。いけるところまで行こう、と、やや開き直って、歩き始めるとすぐにちいさな滝に出会った。
これをソウベツ川別沢のF1と呼ぶことにしておく。高さは5mもないくらいだが、末広がりになった流れがけっこうきれいだ。これは滝のすぐ横をぬけることができた。
ソウベツ川 別沢のF2
川名 | ソウベツ川支流 |
落差 | 4m |
幅 | 6m |
形状 | 直瀑 |
地形図 | 仲洞爺 |
難易度 | ★★★★☆ |
一言 | これを越えるとさらに大きな滝があるという |
別沢F1を過ぎると、傾斜がさらに急になる(様に思えただけかもしれない。この辺でかなり疲れがでてきた)。また、倒木がいたるところにあって、歩きづらさに輪をかける。
(別沢F1から)5分程で次の滝が見えてきた。
高さはやはり5mもないくらいだが、高さ以上の幅があるところが、別沢F1とかなり違った趣だ。さらに、右岸側のかなり高いところから、別の細い流れが落ちてきて、一番下のところで滝と合流している。
ソウベツ川F2の上流にはこれまで見たものとは比べものにならないくらい大きな滝があるとのことですが、このF2を越えるのがかなり難儀に思えたので別沢歩きはここまでとし引き返しました。
ソウベツ川のF3
川名 | ソウベツ川 |
落差 | 5m |
幅 | 5m |
形状 | 段瀑 |
地形図 | 仲洞爺 |
難易度 | ★★★★☆ |
一言 | これを越えるには全身水につかる覚悟が必要 |
再びソウベツ川に戻り、上流を見ると50mほど先に滝状の流れが見える。
よく見ると、3段になっているようだ。それぞれF3、F4、F5といえばいいのか、3段になったF3と呼べばいいのか、正確にはわからないが、下2段は滝というにはあまりに小さく見えたので、ここでは「3段になったF3」としておく。
下の段は高さ2mもないであろう。左岸側の、苔むした岩場を通って簡単に通過。真ん中の段はさらに小さく、やはり左岸側の岩場を通過してクリア。中段の落ち口は、上段の滝壺となっている。
これ(上段の滝つぼ)が流れの割に広くて深そうだ。上段も高さは2mもないくらいで、左岸側の岩を進めば越えられそうだが、そこに辿り着くまで3mほどの距離を、上半身まで水につからなくてはならない感じ。
全身濡れてもいい装備であれば、そのまま前進できそうだが、いつものようにビデオ機材を持ちながらの遡行なので、機材の安全を第一に考えて、滝壺を通過するのは断念する。
過去記事はすべて2006年10月4日(水)の記録
最後に
F3の右岸側を大きく高巻くことを考えましたが体力的にちょっときつそうだったのでやめました。ということで、今回のソウベツ川遡行の旅はここまで。「普段から体力を維持しておかないといけないな・・・ 」 過去記事の最後はこう締めくくられていました。
結局遡行して見た滝はソウベツ川本流に3つ、別沢で2つ。いずれも小ぶりで滝そのものに対してはちょっと?でしたが心地よい沢歩きでした(かなり疲れましたが・・・)。
このあと、この上流にある2つの大滝を陸路から探索してみました。
- ソウベツ川大滝(上流)
- ソウベツ川大滝(下流)
訪問日2006年10月04日(水)
やはり気になります
早月の滝のページでも紹介しましたがあらためて。
北海道、何でも秘境探検記。(秘滝、秘湯、遺構、秘境駅他) 幻となるのか?早月の滝(洞爺湖町)とソウベツ川滝群
今回遡行したソウベツ川や早月林道に関して気になることが掲載されています
さいごまでご覧いただきありがとうございました・・・m(__)m