北海道の滝めぐり 〜リターンズ〜

北海道の滝を紹介するサイトです。管理人seabirdが自らの足で赴き自らの目で確認した北海道の滝見の記録を中心に滝めぐりに役立つ情報を発信します

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パンケの滝 (興部町)

      2018/07/07

班渓川(ぱんけがわ)にかかる滝で「パンケの滝」なのでしょうか?「パンケ」はアイヌ語で「下」の意味で地形を表すときは「川下」のことが多いですが・・・。

パンケの滝(興部町)

パンケの滝を俯瞰で撮影 2005年5月21日

この滝を知ったのは2004年10月7日、行者の滝 (西興部村) 駐車場の入林ポストの中にあったパンフを見て。その日のうちに訪ねてみたものの道がわからず辿りつけませんでした。今回はそのリベンジです。

2017年10月再訪の記録


紅葉と林道の様子の記録です

パンケの滝 概要

読み ぱんけのたき
場所 興部町宇津
川名 興部川支流班渓川
落差 10m
形状 直瀑
地形図 トーウツ岳
難易度 ★★★☆☆
特記 あれば

パンケの滝までのアプローチ

ルート (R=国道 r=道道) 駐車場 徒歩 特記
R239→町道→林道 なし 45分

国道239号線から林道駐車スペースまで

西興部村から国道239号線で興部町方面へ進みます。

国道239号線分岐看板

国道239号線から町道分岐の目印看板

興部町に入るとすぐに道は大きくゆるい左カーブになります。この左カーブをぬける直前左手に「宇津パンケ」の看板が見えるので鋭角に左折して町道に入ります。

道なりに3kmほどのところに最終の民家がありそれを越えるとすぐ橋を渡ります。橋を渡ってすぐ地図上で「ここ注意」と書いた二股。舗装道路は右カーブしていますが道なりには行かず、左折して、というかほとんどまっすぐに細いダート道にはいります。このダート道はまっすぐ西方向に延びています。

ちなみに舗装道路を道なりに右カーブすると急坂をぐねぐね行くことになります。前回ここにきた時はこの分岐をみちなりに進んだために辿りつけませんでした。

林道ゲート

車止め林道ゲート パンケの滝まで2.5km

しばらく道なりに班渓川を左手に見ながら進み清流橋を渡ると川を右手に見ることになります。ここからまもなくして車止めゲート。滝まで2.5kmの看板や入林ポストがあります(この日は何も入っていませんでした)。車は進行方向右手の駐車スペースに駐めます。2、3台なら余裕でしょう。


2005年に書いたパンケの滝の記録から抜粋

トレッキングシューズに履き替えていると林道ゲートの向こうから一般の車が走ってきました。ゲートの鍵をもっていたらしく、鍵を開けて早々にもどっていきました。どこで鍵を借りたのでしょうか?

別沢からの流れを見ながらパンケの滝を目指し歩きます

別沢の流れコラージュ

歩いていると別沢の流れがたくさん目に入ってきます

14:14ゲートを出発。すぐ橋を渡る。これは別の沢から班渓川に注ぎ込む川を渡るもので、しばらく川を右手に見ながら進む。

所々、道路の端っこには残雪が点在している。季節柄なのか、沢地形のほとんどに水の流れが見られる。班渓川の水も、通常よりはるかに多いのであろう、茶色く濁っている。

林道の残雪がひどくなってきました

残雪と流水の林道

左:残雪の林道 右:林道の流水

4号橋を渡るくらいから、申し訳程度だった残雪は、道路一面をおおうようになる。また、雪のないところは、水の流れとなっているところもある。

この辺から上りがやや急になるし、雪のあるところは歩きづらいし、ちょっとつらくなってくる。考えたら、さっき帰った車はこの辺で引き返したんだ。当たり前だがタイヤの跡は残っていない、というか、ここに車で入り込んだらある意味自殺行為だ。

その代わりというか、いたるところに鹿と思われる足跡が残っている。熊と思われるものはなかったと思うが、たくさんの動物が普通に暮らしている場所なんだと感心してしまう。

いつの間にか滝の落ち口が見えてきました

パンケの滝まであと400m看板

パンケの滝まであと400m看板

滝まであと400mの看板が見える。もう少しだと元気が出てくるものの坂はさらに急になるように思えた。黄色い花が気持ちを和ませてくれる。

なにげに進んでいくと、滝と思われる音が聞こえてくる。林道をまっすぐ進みだんだん音が大きくなってきたなと思ったら、滝の落ち口がすぐ下に見えてきた。この滝は下から見ることができるはずなのに・・・ 😕  と、不思議に思いつつ、落ち口とその上流部分を撮影する。

沢への遊歩道を見つけるも残雪で下りられず

雪に埋まる遊歩道

林道から沢へ下りる遊歩道は雪に埋まっていた

さて、ここから下に降りられないものかと考えるが、急な崖となっていてどう考えても無理っぽい。少し戻ってみると、見落としていた。文字がかすれて見えなくなった看板と遊歩道っぽい道。

しかし斜面に沿ってあるはずの遊歩道は、残雪で完全に埋まっている。無理して下りて、万が一足をすべらせたら、間違いなく川へ落ちるだろう。下りるのに成功しても、上ってくるのはもっと難しいかもしれない。ここまで来て全景が見られないのか・・・ 🙁  

普段は見られないであろうアングルから撮影してみた

パンケの滝(興部町)

この日この滝のベストショット

あきらめかけて上から見下ろすと、急な崖を3mほど下りれば雪がなく、しかも木が足場になるポイントを発見。ここなら俯瞰気味だが、なんとか全景をおさめることができるだろう、ということで下りてみる。

ここから撮ったのが最後の写真(注:上のベストアングル)。本当は下からも撮りたかったが、ある意味このアングルは普通ではあり得ないよなと、強引に納得して諦めた。

それにしても、ものすごい水量である。それはともかく、もう一つ残念なのは水が濁っていたこと。もう一度来る機会があれば今度は秋、普通の水量で澄んだ水が見られるであろう、紅葉の時期に来てみたい。

過去記事はすべて2005年5月21日(土)の記録

パンケの滝 動画


参考になるサイト

興部の地名由来(西興部村のPDFから)

最後に

別沢の滝状の流れ

別沢の流れ 立派な滝だ

水量が多くて豪快に落ちる様を見られたのはよかったのですが、水が濁っていたことと下から見られなかったことの2点で悔いが残っています。

また今回記事を書くにあたり写真を見直していると、班渓川に流れ込む別沢に滝状の流れがけっこうあることに気づいたので、機会をあらため、そうですねえ、紅葉の時期にでもゆっくり探索してみたいと思います。

車を降りてからほどよく歩いて見ることができる「パンケの滝」、周辺の雰囲気を含め管理人の中ではベスト5に間違いなく入りますね。ホントにいい滝です。

訪問日
未踏2004年10月07日(木)
2005年05月21日(土)



さいごまでご覧いただきありがとうございました・・・m(__)m

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